病気の話

手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)

「手に汗にぎる」とは見たり聞いたりしながら興奮や緊張したりする様子のことです。白熱した試合や迫力ある映画の名場面を見て「手に汗をにぎる」と言えば聞こえは良いようですが、手足が汗でグショグショになって、手に持っている本が濡れてしまったり、裸足で立っていて汗で滑ってしまったりと手掌多汗症の方は大変苦労しています。以前は手を水につけて微弱な電流を流す方法や電解質溶液の塗布しか治療がなく効果も不十分でした。今年になって手のひらの塗り薬が保険診療で処方できるようになりました。それに先立って昨年は腋下に汗をかく方への違うタイプの塗り薬が開発・販売されています。汗でお困りの方は皮膚科へご相談下さい。