病気の話

コロナうつ

コロナ禍による外出自粛での店舗など休業、在宅ワークなどが続いて、経済的・精神的に追い込まれてコロナうつになる方が出てきています。落ち込んだり不眠になったりする段階を通り越して自殺まで至ることが懸念されており、感染症による死者だけをクローズアップするのではなく、自殺防止の心のケア対策に力を入れなければなりません。4月は外出自粛で人との接触が減って逆に自殺者数は減ったようですが、会社・店の倒産や家庭内不和で心身のダメージが表面化するのはこれからと考えます。不眠や不安などの一般的な薬は赤松院長が対応しますが、病状が深刻な場合にはメンタル外来の石丸先生をご案内します。
コロナ感染者数が減少して全国で宣言解除になり学校なども児童の登校が始まって活気が出てきました。3月初めから休校措置になり、それに続く外出自粛要請で子供含めて人の移動がなくなり、インフルエンザはもちろん、胃腸炎などの感染症がほぼ消えました。感染症は人の移動、物の流通でおこることの裏返しという現象に驚いている次第です。また転倒など外で怪我して救急要請する件数も外出自粛で大きく減って、4月は前年同月より20%減少したようで、救急車到着も早くなっています。そういえば救急車のピーポーをあまり聞かなくなった気がします。
日本はロックダウン(都市封鎖)まで行わずに1か月半の自粛要請のみでコロナ流行の第1波を抑えることができて、海外からは「日本の奇跡」と言われています。多数の死者を出しているアメリカやヨーロッパの国々と比べて感染者・死者数とも著しく抑えられ医療崩壊もおこさずに済んでいます。感染者など著しく少ない台湾同様に日本は島国であり、海外からの移動を抑えた鎖国が効を奏しているのかもしれません。あるいは日本人はBCGによってコロナに免疫ができている、また日本は中国でコロナが流行り始めた早い段階で既に多くの方が感染して症状が出ないまま集団免疫がついてしまったなど、様々な憶測が出ています。しかしコロナウイルスはしぶとく死滅しないとも言われており、冒頭にも述べたように、人が移動し始めると再び流行がおきるかもしれず注意が必要です。