病気の話

新型肺炎(COVID19)の話題

新型肺炎(COVID19)がWHOからパンデミック(世界的大流行)に指定されました。11年前の新型インフルエンザもパンデミックになりましたが、ただの風邪であるコロナウイルスによるパンデミックは初めてとのことです。人類は古来から感染症との戦いに明け暮れてきました。昔の「はやり病」は、日本でも「コロリと死んでしまう」連想から「虎狼痢(コロリ)」と呼ばれたコレラ、ネズミから細菌が広がるペスト、何千人もの死亡者を出したスペインかぜと言われたインフルエンザなど、細菌またはウイルスの流行によるものです。人類は抗生物質や抗ウイルス剤を開発して感染症の抑え込みをはかってきて、目的の菌・ウイルスを封じ込めることにはほぼ成功しています。しかしCOVID19では特効薬がないため、ウイルス封じ込めのために1100万人都市の中国武漢が封鎖されました。日本も完全封鎖ではないですが、学校など休校にしての外出自粛、会合・コンサートなど中止、博物館・テーマパークなど休館などの措置で、島国であることを考えると武漢封鎖の状況に近いところがあります。1947年カミュ作の「ペスト」という小説では、ペスト流行でフランス領のアフリカの1都市が完全封鎖されて、その中で医療者や仲間が多くの同胞の死者を出しながらペストの治療に奔走する様が描かれており、100年近く前の作品が現在の状況にも通じることに驚く次第です。この「ペスト」の時代には抗生物質などありませんでしたので、病気の自然な流れで終焉を迎えたということです。COVID19には治療薬やワクチンがないですが、感染しても発症しない方が多く、国民の半分以上が感染して集団免疫ができて、ようやく勢いが終息するのではないかとみている専門家も多いところです。その中では肺炎が重症化して亡くなる方が出てくることもあり得ます。電子顕微鏡ではウイルスは見えており、連日のニュースでは炎の形をしたコロナウイルスの写真が出ていますが、我々一般人には実際はウイルスは見えません。三郷市と隣接する市や区にも患者発生は既におこっており、三郷までウイルスが来るのは時間の問題で、あるいはもう既に三郷に到達しているが発症してないのかもしれません。感染予防に気をつけながら、肺炎騒ぎがおさまるのを待つしかなさそうです。