病気の話

冬場の食中毒

カキやモツ鍋がおいしい季節になりました。カキはもちろん生(なま)で食べたりもします。カキやモツはおいしい味と引き換えに食中毒も多いものなのでご注意下さい。カキは冬場にはノロウイルスが蓄積されて、そのカキを食べることで胃腸炎症状をおこします。カキはしっかり加熱すればウイルスは死滅して感染リスクはほぼなくなりますが、鍋をかけた火の具合で加熱が不十分であればウイルスは残って感染を引き起こします。またモツではサルモネラ・カンピロバクターや病原大腸菌などの細菌による食中毒をおこします。病原大腸菌O157は9月にスーパーの惣菜で食中毒をおこしたことでも話題になりました。店や自宅で焼肉などを食べた後に胃腸炎症状が出て来院し、便培養検査を行ってカンピロバクターが検出されることも増えています。細菌性食中毒が考えられる場合には抗生剤投与を行います。ただの胃腸炎と自己判断せず、生(なま)物や肉類をいつどのように食べたか思い出して、問診の時にスタッフにお伝え下さい。嘔吐・下痢の症状がひどくて水分もとれない場合には点滴も行います。