病気の話

2016年度肺炎防止プロジェクト結果

1月から高血圧・糖尿病などの慢性疾患で通院中の患者さんに対して肺炎防止プロジェクトとして肺炎ワクチン注射のすすめだけでなく、口腔内をきれいに保つことの重要性などの肺炎防止の注意点の説明を行ってきました。2016年はマイコプラズマ肺炎が大流行しましたが、この肺炎で入院になる方はいませんでした。一般的な肺炎、大部分は肺炎球菌などの細菌性肺炎が重症化した方は11人で、入院は9人でした。しかし2人以外は肺炎防止の説明前あるいは説明していなかった方達ばかりであり、肺炎防止の説明が行き届いていれば入院を防げたかもしれないと至らなさを反省する次第です。ただし肺炎防止の説明をしながら肺炎で入院になった方は、1人が低肺機能で吸入療法中でしたし、もう1人は関節リウマチに合併した間質性肺炎によるものなので、注意はしていても入院は避けられない可能性がありました。2017年は慢性疾患の患者さん全員に肺炎防止の指導を徹底します。2016年は好酸球性肺炎という特殊な肺炎を3例も経験しました。当院では在宅酸素療法導入を行い、呼吸器身体障害者認定施設になっており、肺炎だけでなく喘息・COPD含めた肺疾患全般の診療を大学病院との連携で行っていきますので、難しい病状であっても、まずはご相談下さい。