病気の話
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恐ろしいウイルス感染 – デング熱からエボラ出血熱まで
8月に代々木公園でデング熱が確認されてから連日のようにデング熱患者の報道が出ていましたが、2か月たってようやくデング熱のニュースがみられなくなりました。デング熱が焼失したのか、他に重要なニュースが多くなってデング熱を報道する枠がなくなったのかはわかりません。ただし9月末にはデング熱患者数は約150人に達していました。「Drコトー診療所」という漫画(ドラマにもなりました)があるのをご存知ですか?その中でコトー医師(本名は五島)の住む鹿児島沖の孤島で、連絡船で運ばれた季節外れの蚊に刺されて、突然の熱発と吐血する状態で運ばれる患者さんが続出しました。蚊に媒介されたデングウイルスによる感染によるデング熱という病気だったのですが、私はそんな病気は日本では起こり得ないものだと思っていました。しかし世界はグローバル化(世界的規模)しており、簡単に海外で流行る病気が日本にも入り得る現状ですし、今夏のデング熱の流行と、以前からデング熱はあったのではないかという懸念に、知られていないウイルス感染の恐さを実感しました。
そのウイルス感染で恐ろしいのは今はエボラ出血熱です。西アフリカで感染者は1万人を超えて死者も5千人弱と致死率50%弱のウイルス感染がニューヨークやスペインにも広がり、今や全世界を恐怖に陥れています。ウイルスは目に見えないため、知らない間に近くまで忍び寄っているかもしれません。日本へのウイルスの侵入は起こらないものと思いますが、日本から海外への旅行者は増えており、旅行先の海外でエボラ出血熱に感染する可能性は十分にあり得ます。
日本でデング熱で死に至ることはあり得ませんが、エボラ出血熱は死ぬ可能性が高い病気です。海外旅行する方は感染に十分に注意しましょう。飛行機であなたの隣にすわった方がエボラ感染者かもしれません。