病気の話

喘息の最新治療

高血圧と違って子供から大人まで幅広くかかる病気として喘息があります。
喘息は発作的に喘鳴や咳が出て呼吸が苦しくなる慢性的な病気です。
完治することも多いので気長な治療が必要ですが、管理が悪いと死につながることがある恐い病気でもあります。
発作時の治療としては気管支拡張剤の吸入やテープの使用が一般的です。ひどい発作では点滴をすることもあります。
しかし発作を頻回に繰り返して、そのたびに治療を受けるのは苦しいことであり、発作を防ぐことが最も重要であり、毎日定期的に薬を使う必要があります。
飲み薬としては気管支拡張剤と抗アレルギー剤を使います。吸入としては、ステロイド、長時間作用型気管支拡張剤と抗アレルギー剤があります。
しかし、この組み合わせがなかなか難しいのです。
04年に整ったガイドラインでは、6歳以上で軽症以上の患者さんに対しては、吸入ステロイド薬を中心にして、他の薬を併用することがすすめられています。
飲み薬と違って吸入ならばステロイドは副作用がありませんので、我々も積極的に吸入ステロイドを使っています。新たに気管支拡張剤とステロイドが一緒になった吸入も使えるようになりました。
風邪をきっかけに喘息は悪化するので、日頃からの健康に注意することも大切です。
定期的な外来通院を行っていれば、コントロール良好となり、楽な呼吸のできる日常生活が送れるはずです。