病気の話

メンタルケア外来について 

現代のストレス社会では仕事や人間関係の軋轢から精神的に参ってしまって病気になる方が増えています。
若い方では人混みに入りたくない、電車に乗れないなどの症状のパニック障害をかなりみかけます。過呼吸になって倒れてしまう過換気症候群も多く、水泳の萩原智子さんがこの症状で水泳の代表を逃してしまった話は有名です。パニック障害では若い頃に発症して中年以降も症状が続く方もいます。この症状では仕事に行きたくても動けなくなってしまうことが問題です。
次に中年の働き盛りに何事にもやる気が出ない、食欲も落ちているなど様々な症状が出るうつ状態、進んでしまったものではうつ病になる方がいます。不眠からこのような症状に進むこともあります。根底には仕事や人間関係のストレスが原因になることがほとんどです。うつ病発症で仕事から長期に離脱することは、本人だけでなく、社会にとっても大きな損失です。
 また最も頻度が高いものが、寝つきが悪い、途中で目がさめてしまう、寝つきも悪く早くに目がさめてしまうなど様々な症状をもつ不眠症です。コンビニが24時間あいていて、テレビでも深夜放送をする不夜城の日本では、夜も活動性が上がって不眠症になってしまうことは仕方ないことなのかもしれません。寝酒に頼ってしまう方もいますが、良好な睡眠状態を保つためには、飲酒は本来は逆効果になってしまうことがあります。散歩などの適度な運動をして、お風呂にゆっくり入って、ストレッチやマッサージをするだけでも眠れるようになるものですが、そこまで余裕がない方が多いようです。
 以上の病気は環境を変えたりすることで改善することもありますが、病状が悪化して社会問題をおこしそうな場合には適切な治療が必要です。クリニックでは患者さんの社会的背景にも配慮しながら薬をお出しします。赤松院長の同期の放送大学教授の石丸昌彦先生が当院まで出向いてくれることになり、5月8日から第1回目の診療を開始します。完全予約制です。クリニック受付までご連絡下さい。